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斎藤英、千金勝ち越し弾 無心の一振りで決着
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【聖光学院―履正社】8回裏聖光学院2死一塁、斎藤英が右越えに勝ち越しの2点本塁打を放ち一塁を回る=甲子園
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息詰まる接戦。とにかく1点が欲しい場面だった。6番斎藤英哉(3年)が放った打球は右翼ポールぎりぎりに吸い込まれた。
2―2の同点で迎えた8回2死一塁の場面。2ボールからの3球目。斎藤は狙い球ではないカーブを「甘い」と感じ取った瞬間、思いきりバットを振り抜いた。
芯で捕らえた白球はライナー性の弾道で一瞬のうちにスタンドに飛び込んだ。履正社を突き放す値千金の勝ち越しの2点本塁打。無心の一振りだった。「あそこまで飛ぶとは思わなかった」。斎藤の笑顔がはじけた。
打席に入る前は、いつも無心で振り抜くことだけ意識しているという。父親でもある斎藤智也監督がいつもと同じように「思いっきりバットを振っていけ」と送り出した。
勝利を大きく引き寄せる価値ある一振りに斎藤監督は「長打が欲しい場面。よく打ってくれた」と殊勲の一打をたたえた。
斎藤の甲子園に懸ける思いは強い。「人生で一度の甲子園。絶対悔いは残したくなかった。何が何でも絶対やり切ることだけを考えていた」。その思いは実を結んだ。次は県勢39年ぶりのベスト4入りを狙う一戦。あくまでも「一監督、一選手」を貫く親子鷹(だか)の夏は、まだ終わらない。
(2010年8月17日 福島民友・高校野球ニュース)
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