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小高工、輝いた軌跡 散り散りから集結…あと一歩

小高工、輝いた軌跡 散り散りから集結…あと一歩

後輩たちと握手を交わす小高工の鶴島主将(左)=開成山球場

 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故で避難した地元住民らの希望を背負い、熱く燃えた小高工の夏は終わりを告げた。郡山市の開成山球場で27日に行われた全国高校野球選手権福島大会第10日。小高工は準決勝で須賀川に惜敗したが、出場さえ考えられなかった状況から立ち上がり、初の決勝進出まであと一歩と迫ったナインたちの活躍は、復興に向けて動きだそうとする地域を照らす輝きを放った。
 「震災後、自分はあきらめかけたけど、みんなが集まってくれたから野球をやれた。どこに行っても小高工の野球部員。この状況を乗り越えてやったことを忘れないでほしい」。試合終了後、片山龍監督の目から涙がこぼれ落ち、ナインたちはむせび泣いた。
 学校は第1原発から半径20キロの警戒区域内。部員は1カ月半以上も散り散りとなり、県外にも多くが避難した。「集まって野球をやろう」。鶴島啓太主将(3年)から送られたメールに応じ、多くの部員が二本松工と相馬東のサテライト協力校への通学を選んだ。アパートで共同生活しながら野球を続けた部員もいた。「野球ができるのか」。そんな思いを抱きながらの再スタート。全体練習は週末だけだったが、初戦の湯本を1点差で破ると、第3シード日大東北などを次々と撃破、2年連続の準決勝に進出した。
 「涙はここで終わろう」。ナインに言葉を投げ掛けた片山監督。「ここまで来られたことを誇りに思う」と感無量の鶴島主将。2人の言葉は避難住民に元気と希望を与えた選手たちの精いっぱいのプレーを代弁した。
(2011年7月28日 福島民友・高校野球ニュース)



 

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