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「粘り」県民へ勇気 選手の熱闘、被災地に力
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被災を乗り越えつかんだ勝利に沸く聖光学院の応援スタンド=甲子園
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第93回全国高校野球選手権大会初日の6日、延長まで及んだ大接戦の末、日南学園(宮崎)を破った聖光学院ナイン。大地震、大津波、原発事故―。生活が一変するほどの本県の被災を乗り越えつかんだ価値ある1勝と、復興への弾みとなるようなナインの気迫あふれるプレーは、1塁側アルプススタンドに詰めかけた400人以上の在校生やOB、保護者のみならず、県内から応援を続けた被災者を含む県民に大きな勇気を与えた。
「あの日からよくここまで」。聖光学院のスタンドでは、黄色いメガホンを手にした応援団が、ひときわ特別な思いでナインを見守りながら、大声援で鼓舞し続けた。
試合は終盤まで日南学園にリードを許す苦しい展開。同校3年の玉手茜さんは「絶対負けてほしくない。福島に元気を与えるプレーを見せてほしい」、新潟から来た会社員下田栄太郎さん(40)も「絶対負けんな。今年の福島代表は負けちゃ駄目なんだ」。
スタンドの誰もが、聖光学院の勝利に復興への希望を重ね合わせる。「福島に勇気を」の思いが伝わったかのようにナインは粘り強いプレー。延長10回で歳内宏明選手(3年)がサヨナラの右前打を放つと、スタンドには地鳴りのような歓声。箭内一関西県人会長は「被災を吹き飛ばすよう。誇らしい」と笑顔でたたえた。
(2011年8月7日 福島民友・高校野球ニュース)
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