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歳内、逆転信じ“粘投” 毎回の14K、入魂のスプリット

歳内、逆転信じ“粘投” 毎回の14K、入魂のスプリット

【金沢―聖光学院】4回表金沢1死、右手を気にしながら空を見上げる聖光学院のエース歳内=甲子園

 エースとしての誇り、そして仲間への思い。全て背負い、マウンドに立ち続けた聖光学院・歳内宏明(3年)の最後の夏は終わりを告げた。「自分のせいで負けた。仲間、福島の皆さんに申し訳ない」。寡黙なエースはどれだけ重いものを背負っていたのだろう。こう言葉を残すと、歳内の目から涙がこぼれた。
 1回戦の日南学園戦。打球が右手に当たり、手の甲は腫れ上がった。人さし指は伸ばせず、投球さえもできない状態だった。2日前から指が伸ばせるようになり、何とか試合に間に合ったが、その調子は万全ではなかったはずだ。しかし、「大丈夫」との言葉を残し、歳内はただミット目掛けてボールを投げ続けた。
 縦に落ちる代名詞の「スプリット」対策で打席の後方に立つ打者。だが、決して逃げず、自分の持ち味を出せるそのボールで立ち向かい続けた。ワンバウンドせずに、スプリットの高低を操り、金沢打線から奪ったのは圧巻の14三振。
 「手を腫らしながらも言い訳もせずにプライドを持って投げ切ってくれた。ベストピッチングだった」。ベンチで見守り続けた斎藤智也監督は歳内が見せた魂の投球をたたえた。2試合で30三振も奪いながらも、「力がなかった」と漏らした歳内。強烈な輝きを放った男が甲子園を去った。
(2011年8月13日 福島民友・高校野球ニュース)



 

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