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家族、仲間に「恩返し」 光南高・佐藤投手ドラフト指名

家族、仲間に「恩返し」 光南高・佐藤投手ドラフト指名

ドラフト会議で西武に5位指名され、同級生らと喜び合う佐藤投手=25日午後、矢吹町・光南高

 福島が生んだ剛腕左腕が、プロの夢舞台へ大きな一歩を踏み出した。25日に開かれたプロ野球のドラフト会議。西武から5位指名を受けた光南高3年の佐藤勇投手(18)は歓喜の渦に包まれた。小学1年の時に父を亡くし、5人兄弟の末っ子として家族と地域、仲間の支えで大きく成長した佐藤投手。「育ててもらった恩返しがしたい。仲間のおかげで成長できた」とパ・リーグの名門球団へ導いてくれた人たちへ感謝の言葉とともに活躍を誓った。
 「よっしゃー」。菅波智之監督(42)の喜びの声で張り詰めていた空気が一気に解かれた。ドラフト会議が始まって約2時間後の午後6時58分。西武の指名が生中継された瞬間、じっと指名を待っていた佐藤投手に歓喜の瞬間が訪れた。菅波監督が真っ先に佐藤投手をぎゅっと抱き寄せると、こわばっていた佐藤投手の表情は一瞬でほどけた。
 西武は同じ東北、岩手県出身のあこがれの左腕菊池雄星投手(21)が所属する球団。「テレビで見てずっとあこがれていた選手。先発で試合をつくれるようになりたい。そして日本を代表する投手になって福島を盛り上げたい」とプロでの抱負を語った。同級生、後輩は胴上げで佐藤投手を祝福し、次々と励ましの言葉をおくった。
 捕手として佐藤投手を支えた武地雅仁選手(3年)は涙を流しながら「苦労を一番近くで見てきた。自分のことのようにうれしい」と祝福。同級生で前主将の草野和弥選手(3年)は「佐藤投手は僕たちの誇り」と大舞台へ飛び立とうとする仲間の飛躍を願った。
(2012年10月26日 福島民友・高校野球ニュース)



 

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