【東日大昌平―日大東北】１１回裏日大東北２死一、二塁、斎藤がサヨナラの中越え二塁打を放つ＝平球場

　第６４回秋季東北地区高校野球県大会第４日は１７日、いわき市のいわきグリーンスタジアムと平球場、郡山市の開成山球場の３球場で２回戦８試合を行い、ベスト８が決まった。前期日程は終了、２２日から後期日程が始まる。
　日大東北は延長１１回の接戦の末、粘る東日大昌平に２―１でサヨナラ勝ち。聖光学院はいわき海星に７―０で７回コールド勝利。喜多方は４―２でいわき光洋との接戦を制した。
　白河は８回に奪った１点を守り、１―０で会津農林を退けた。学法石川は３―２で田村に競り勝った。光南は４―１で小高工を下した。このほか学法福島、福島東が８強入りを決めた。
　大会第５日の２２日はいわきグリーンスタジアムと平球場で準々決勝４試合を行う。県南支部第１代表の学法石川は、７連覇を狙う聖光学院と対戦する。

　熱投に応えた一振り
　日大東北は何度も先頭打者が出塁しながら、決定打が出ない。延長１１回、悪い流れを最後に断ち切ったのはリードオフマンの１番斎藤大亮（２年）だった。
　１１回も先頭の河野直哉（同）が四球で出塁、大束涼一郎（同）が内野安打で続いたが、後続は連続三振。再び嫌な雰囲気が漂う中、斎藤は得意とする高めの直球を思い切りたたいた。打球は左中間にライナーで飛び、熱戦に終止符を打った。
　エース左腕の山中敦煕（同）も耐えた。１１回、１４２球の熱投。「我慢すれば、どこかで点を取ってくれる」。こう念じながら左打者には逃げる変化球、右打者には内角へ直球を強気に投げ込んだ。中村猛安監督も「辛抱強く投げてくれた」とエースの踏ん張りをたたえた。
　劇的なサヨナラ勝利だったが、決して満足できる試合展開ではなかった。２年ぶりの東北大会に向け、中村監督は「『まだまだ』という試合。勝ってかぶとの緒を締めてほしい」とナインにさらなる奮起を促した。
（２０１２年９月１８日　福島民友・高校野球ニュース）