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● 日本一への挑戦者 聖光学院10度目の夏へ(下) |
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万全ではなかった福島大会からの復調を目指す左腕石井
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福島大会決勝の翌日。練習は久々の休みで、選手は連戦で疲れた体を癒やす中、左腕石井成(2年)は黙々と走り込んでいた。「2年生だからと甘い考えだった。3年生の甲子園に懸ける思いに追い付きたい」。石井は雨の中、疲れている体をいじめ抜いた。生命線の制球感覚を取り戻すため「走り込み以外にもフォーム修正など課題は山ほどある」と自主練習に励んだ。
石井は準々決勝の学法石川戦は2回途中8失点で降板。決勝の日大東北戦は8回を4失点に抑えたが、1点をリードされた状況で今祐也(3年)にマウンドを譲った。「良い時に比べ、投げ急いでいる感じがする」と斎藤智也監督。甲子園の本番前に精神面のみならず技術面も磨き直し、本来の投球を取り戻させる。
福島大会は投手陣が打ち込まれても、打線が取り返す形で勝ち上がってきた。
高校通算58本塁打の主砲園部聡(3年)は3年間の集大成として甲子園に挑む。昨夏の甲子園を経験した唯一の選手としてチームを引っ張る覚悟だ。
そんな園部も順調に階段を上り続けてきた訳ではない。「春の東北大会で仙台育英に負けたことが大きかった」。仙台育英には昨年秋と今春の東北大会で2度敗れた。4番として責任を感じた園部は、打撃技術をさらに向上させるため、下半身をうまく使えるように取り組んできた。その結果、福島大会では3本の本塁打が飛び出した。「甲子園でも必死に勝ちに行く」。主砲はチーム優先の打撃を誓う。
福島大会では王座を奪われそうになる場面が何度もあった。しかし、甲子園常連校としての譲れないプライドで、苦しみながら大会を制した。主将の伊藤颯(同)が「日本一の挑戦者となり、優勝を目指す」と話すように、残された時間でもナインの切磋琢磨(せっさたくま)は続く。甲子園の戦いはもうすぐ始まる。(敬称略)
(2013年8月1日 福島民友高校野球特集)
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