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いわき海星・鈴木、夢のマウンドで躍動 「気持ち良かった」
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【遠軽−いわき海星】8回裏遠軽1死一塁、エース鈴木(左から3人目)を中心にマウンドに集まる内野陣=甲子園
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「緊張もあったが、これ以上ない舞台。最高に気持ち良かった」。いわき海星のエース鈴木悠太(3年)は「一生に1度あるかないか」と、ずっと夢見たマウンドで躍動。敗れはしたが、逆境を乗り越えた左腕が見せた投球は、甲子園ファンに強烈な印象を残した。
左の横手から投げ込む90キロ台後半のスライダーが面白いように決まった。フルスイングをテーマに掲げ、打率3割を超える強打の遠軽に対し、スライダーが6、7割という配球で立ち向かった。若林亨監督が語る「調子が良い時は恐ろしい角度で曲がる。あいつにしか投げられない球」との言葉通り、武器とするスライダーで手玉に取った。
元々、上手投げだった鈴木が横手投げに変えたのは昨年秋から。若林監督の一言がきっかけだった。「腕の振りが上手で、球が遅れて出てくる。サイドスローがいいんじゃないか」。キャッチボールの“遊び”で使っていた投法に本格的に取り組んだ。横手投げでの最速は123キロだが、ストライクが入りやすくなったことで投球が安定。「独特のくせ球。ベストの時の悠太は簡単には打てない」。試合前、こう語っていた指揮官の期待に応えた。
夢舞台の幕は下りたが、悔しさも残った。「自分の調子は良かったが、打たれた」。4月から航海実習のため野球と離れる生活を迎えるが、甲子園で味わった悔しさは夏の大会にぶつけるつもりだ。
(2013年3月24日 福島民友・高校野球ニュース)
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