【二本松工−福島北】抜群の制球力で二本松工打線を完封した福島北のエース佐藤晃＝信夫ケ丘球場

　第９６回全国高校野球選手権福島大会第２日は１１日、郡山市の開成山球場など５球場で１回戦１４試合を行った。小名浜と遠野の連合チーム「小名浜・遠野」は０−２３の５回コールドで総合力に勝る学法福島に敗れた。原町は１５点を奪う猛攻を見せ５回コールドで平商に快勝、会津は１６−４の５回コールドで長沼を下した。福島北はエース佐藤晃が無四球完封で二本松工との投手戦を制した。学校の創立１３０周年の節目の年に甲子園出場を目指した安積は小高工に６−１０で敗れた。
　第３日の１２日は開成山球場など５球場で１、２回戦計１３試合を行う。

　福島北エース・佐藤晃、無四球の快投
　身長１６０センチのチーム一小柄な選手がマウンドで躍動した。福島北のエース佐藤晃大（３年）が右横手からの緩急を付けた投球で序盤から二本松工打線を翻弄（ほんろう）、二塁も踏ませぬ快投を演じた。「２年生の冬場に毎日１０キロ走って鍛えた下半身が生きた。自分の投球スタイルを貫くことができた」。投球のほぼ半分を占めた８０キロ台のスローカーブが１２０キロの直球をスピード以上に速く見せ、打者のタイミングを狂わせた。
　佐藤晃は、初戦で成し遂げた完封劇の先に早くも２回戦を見据える。真夏の戦いに勝つために走り込みで持久力を養い、学校の休み時間におにぎりやパンを食べて体重を増やすことに取り組んできただけにスタミナには自信を持つ。「次も低めにボールを集め相手打線を封じたい」。甲子園出場という大きな夢に向かって闘志をみなぎらせた。
（２０１４年７月１２日　福島民友・高校野球ニュース）