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甲子園で“躍動” 東海大相模・楠選手、ライバルへ夢託す

甲子園で“躍動” 東海大相模・楠選手、ライバルへ夢託す

「強豪校で力を試したい」と東海大相模に進んだ楠選手

 阪神甲子園球場で16日に行われた第96回全国高校野球選手権大会2回戦で対戦した盛岡大付(岩手)と東海大相模(神奈川)。両校には、震災と原発事故で避難を余儀なくされながらも甲子園出場の夢を諦めず、他県で野球を続けてきた本県出身の3選手の姿があった。3人は先発フル出場でそれぞれ2安打を放ち、大舞台で躍動した。
 「絶対に優勝してくれ」。東海大相模の楠研次郎選手(3年)=楢葉町出身、いわき・草野中卒=は試合後、涙で目を赤くしながら、盛岡大付の菜花大樹選手(同)=いわき・大野中卒=に手袋とともに全国制覇の夢を渡した。2人はリトルリーグ時代のライバルで、大舞台で再会を果たした。
 楠選手は中学2年の時、原発事故に遭った。「外に出るのが怖かった」と当時を振り返る。楢葉町の自宅に野球道具を置いたまま避難先を転々とした。野球への情熱を捨てられず、いわき市で野球チーム「いわきシニア」に所属。しかしチームは発足後間もなく、1年生ばかりだった。「強豪校で力を試したい」と全国屈指の強豪・東海大相模の門をたたいた。投手だったが昨秋に野手に転向。春にレギュラーの座をつかみ、名門のリードオフマンを任される存在となった。
 菜花選手は「打撃力を磨きたい」と盛岡大付に進み、高校通算57本塁打のスラッガーに成長した。この試合も右翼フェンスを直撃する二塁打を放った。
 「甲子園でプレーできたのは両親や支援してくれた人たちのおかげ」。レギュラーで唯一2年の盛岡大付の遠藤真選手(いわき・豊間中卒)は本塁打と同点適時打を放ち、チームの勝利に貢献した。遠藤選手の目標は「全国制覇」。「野球が続けられる幸せを感じながら、次も楽しくプレーしたい」と誓った。
 試合は盛岡大付が4−3で東海大相模を下した。手袋を受け取った菜花選手は「優勝するから福島で待っていてほしい」と楠選手に伝えた。
(2014年8月17日 福島民友・高校野球ニュース)



 

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