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● 日本一への道 聖光学院8年連続の夏(中) |
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福島大会決勝の日大東北戦で今泉(17)と交代するエース船迫
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「絶対的なエースはいない」。聖光学院の斎藤智也監督は大会前、今年の投手陣をこう評した。ベンチに入った投手はいずれも投球スタイルが違う5人。大会ではその継投策がピタリとはまり、投手陣は準決勝までの4試合を無失点で抑えた。決勝の日大東北戦は相手の猛打に苦しんだが、4投手の継投で最後は奇跡的な逆転勝利を呼び込んだ。粘ってつかんだ優勝の裏には投手陣の固い絆があった。
「ライバルであり、仲間です」。エースの船迫(ふなばさま)大雅(ひろまさ)(3年)は今年の投手陣をこう説明する。約160人いる部員の中で、公式戦に登板できる投手はごくわずか。お互いが切磋琢磨してきた間柄だからこそ、お互いの強みを理解し、認め合っている。2年生で唯一ベンチ入りした投手の今泉慶太は「自分が崩れてもカバーしてくれる頼もしい先輩がいることで、思い切り投げることができる」とお互いの信頼感を口にし、他の投手もうなずく。
左右の上手投げ、横手投げなど多彩な投手陣のスタイルは戦術面でも有効だ。捕手高野光輝(こうき)(3年)は「一人一人の個性や持ち球が違う。試合やイニングごとに投手が代われば相手も打ちにくいと思う」と話す。
6失点を許した日大東北戦から新たな課題も見つかった。先発の今泉は制球に苦しみ2失点。2回途中で降板した。「決勝の舞台の大きさで緊張した。精神面で強くなりたい」。今泉はさらなる成長を誓う。4失点した船迫も「甘い球を見逃してもらえなかった」と振り返り、「制球力を磨きたい」と課題克服に向けた思いを口にする。
「みんながエースの気持ちで投げている」と船迫。今回のチームは投手陣が力を合わせて全国の強打者に挑む。
(2014年7月29日 福島民友・高校野球特集)
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