【小高工−いわき光洋】延長１０回裏いわき光洋１死一、三塁、サヨナラ勝ちとなる犠飛を放つ大峯＝天狗山球場

　いわき光洋が延長１０回サヨナラで小高工との接戦を制し、初の４強入り。
　いわき光洋の快進撃が止まらない。初戦に続き延長戦を逆転サヨナラで制した。４強入りの立役者となったのは、今大会から４番を任されたエース大峯聡史（３年）。「チーム全員で勝ち取った勝利」と大峯は勝利の余韻に浸った。
　延長１０回１死一、三塁の好機で打席が巡ってきた。支部予選で４番を務めた畠山侑也（３年）が５番に控え「力みなく打席に立てた」と大峯。内角高めに入ってきた速球を中堅に運んだ。
　先発のマウンドは「調子が良くなかった」。初回に先制点、４回に追加点を許した。満塁本塁打を浴び初戦で敗れ、敗者復活戦に回った支部予選の苦い経験が脳裏をかすめた。「（支部予選で）一球の重みを味わったのでピンチの時こそ落ち着いて投げられた」
　走者を背負うと帽子のつばに書いた「１球」の文字を見て、気合を入れた。直球にスライダーを織り交ぜ、５回以降は打たせてとる投球で要所を締め追加点を許さなかった。準決勝の相手は昨秋の県大会で敗れた聖光学院。「いわき勢の思いを背負い成長した姿を見せたい」。大峯は静かに闘志を燃やした。
（２０１４年５月２５日　福島民友・高校野球ニュース）