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第30回ロンドン夏季オリンピック
福島民友ニュース
疾走「故郷の光に」 渡辺選手、大舞台で魂込めた

 今は姿を変えてしまった故郷の光になる―。期待を一身に受け止め、メダルを目指し、バンクを疾走した。「たくさんの方々が応援してくれている。ぶざまな走りはできない」。ロンドン五輪自転車トラックのケイリンに出場した双葉町出身の渡辺一成選手(28)は決勝進出を阻まれたものの、魂の走りを見せた。
 かつてロード練習に取り組んだ浜街道、筋力トレーニングのため通ったJヴィレッジには入ることさえできない。実家は東京電力福島第1原発から約3.5キロにある。父善行さん(63)が営んでいた畳店併設の実家は傾き、ガラスも割れて雨風が家屋に入り込んでいる。放射線量は屋外と同じ状態。1年5カ月前とは、全く違う姿になってしまった。
 6月の壮行会で双葉町の井戸川克隆町長は「原発事故で町は分断されているが、これをまとめる双葉の大きな輝きとなる」と語った。五輪に出場することは特別な意味を持った。
 「テレビを見て、こういう世界もあるのかと小さいころに意識した」。ぼんやりした憧れを抱いていた五輪の舞台は地元を励ますものとなったが、「被災している中で応援してくれることは励み」と力に変えた。
 渡辺選手は日本チームのエースに成長した。善行さんが「負けず嫌いで黙って努力するタイプ」と評する寡黙な男が見せた走りは、地元の大きな希望となった。
(2012年8月8日 福島民友ニュース)



 


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