久保倉、前半から勝負 陸上・女子400障害で決勝逃す
陸上女子400メートル障害の久保倉里美(新潟アルビレックスRC、福島大卒)は6日(日本時間7日未明)の準決勝で56秒25のタイムで3組8着となり、同種目で日本女子初のファイナリストへの夢は散った。「最後まで力が残っていなかった」。力を出し尽くした久保倉は、目の前に立ちはだかる「世界との差」をあらためて痛感した。
4年前の北京も準決勝に進み、組7着で決勝を逃した。「北京は準決勝で走れることに満足してしまった。今回は準決勝でどう勝負するか、自分で決めた」。準決勝への切符は予選19位でつかんだが、居並ぶ選手は自身の日本記録55秒34でも及ばない選手が大半。「力の差を考えると勝負できない。後半は考えず、前半に行けるところまで行くしかない」。持ち味の後半に潰れることも覚悟し、あえて前半から勝負を挑んだ。
積極的なレースで中盤まで決勝進出ラインに届くかどうかの4、5番手の位置を保ったが、久保倉の思いとは異なり終盤に失速。目標としていた決勝の舞台は遠ざかっていった。しかし後悔はない。「4年前とは比べものにならないぐらい、積み上げてきたことはできた」。久保倉はすがすがしい顔でしっかりと前を向いた。
(2012年8月8日 福島民友ニュース)
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