【フルマラソン男子】県勢トップの５位でゴールする加藤将士（郡山自衛隊）＝アクアマリンパーク

　フルマラソンの県勢男子トップは昨年と同じく加藤将士（郡山自衛隊）。総合５位でのゴールに「復興祈念の大会だったので、県勢として優勝したかったのだが…。昨年（総合２位）にも及ばず悔しい」と唇をかんだ。
　前半はペースを控えめにし、終盤に追い込みをかけようと作戦を決めていた。しかし強風の影響もあり、「スタミナが続かなかった」と振り返る。大会に合わせて調子を上げていたが、念願の優勝には届かなかった。
　自衛隊員として、震災後は大熊、富岡両町など東京電力福島第１原発２０キロ圏内での行方不明者捜索などにも携わってきた。レース中は、震災の爪痕が残る海岸部などを見て胸が痛んだが、「沿道の声援が勇気づけてくれた」という。必死の走りをすることで、福島の元気につなげたいとの思いで出場したが、「逆に自分が元気をもらった」と最後は笑顔を見せた。
（２０１２年２月１４日　福島を走る・福島民友ニュース）