福島県勢、平昌五輪・パラで躍動へ 地元関係者から期待の声

 

 福島県勢が平昌(ピョンチャン)冬季五輪で躍動する。平昌五輪・パラリンピックの日本代表が22日に発表された。

 同五輪での引退を表明しているフリースタイルスキー男子モーグルの遠藤尚選手(27)=忍建設、猪苗代高卒、ノルディックスキー男子複合の渡部剛弘選手(24)=ガリウム、猪苗代高卒、4度目のパラリンピックが決まったアルペンスキー男子座位の鈴木猛史選手(29)=KYB、猪苗代高卒=の地元関係者からは3人への期待の声が聞かれた。

 遠藤選手の両親「現地で応援」

 遠藤尚、渡部剛弘、鈴木猛史の3選手にゆかりのある猪苗代町は祝福ムードに沸いた。
 猪苗代町でペンション「見鳥」を経営する遠藤選手の父省吾さん(60)と母由喜子さん(59)は五輪出場が決まり、ほっとした表情を浮かべた。省吾さんは「前は滑るのが速いだけだったけれどジャッジで評価が高くなるように滑れている」と遠藤選手の今季の滑りを評価。これまで本業優先で2度の五輪はテレビで観戦していたが、遠藤選手が平昌五輪を最後に現役を引退する考えを明らかにしていることから現地で応援するという。
 「2人そろって応援に行くのは数年ぶりだと思う。けがのないように滑ってほしい」と、けがやソチ五輪でのミスを乗り越えつかんだ息子の3度目の五輪での活躍を願った。

 地元の猪苗代「名誉」

 町ゆかりの3選手が五輪、パラリンピックに出場することとなった猪苗代町の前後公町長(76)は「世界に通じる猪苗代を発信して、町一丸となって選手を応援したい」と喜んだ。猪苗代高の後援会長で、スキー選手としても活躍した堀悟町体協会長(71)は「名誉なこと。本県の若いアスリートに努力で夢が実現すると伝えられる」と語った。
 遠藤尚選手の代表選出を受け、町民ら有志で応援してきた後援会からは喜びの声が上がった。長男が同級生で、長年応援してきた会長の笠間義幸さん(55)は代表選出の知らせを聞き「ほっとしている。悔いなくやりきって、自己ベストを出してほしい。メダルも期待したい」と笑顔で語った。

 渡部選手の父「本番で力を」

 海外で調整中の渡部剛弘選手の父で喜多方桐桜高教諭の明仁さん(51)は「本番で自分の持てる力を出し切ってほしい」とエールを送った。渡部選手は中学時代から本格的にジャンプ競技を始めたが、県内に練習環境がなく、明仁さんが週末に秋田県鹿角市のジャンプ場まで片道約400キロを車で送迎していたという。

 鈴木選手の父「ベストの滑りを」

 鈴木猛史選手の父保さん(60)は「体調を整えて、ベストの滑りをしてほしい。現地で応援して歓声を届けたい」と話した。

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