遠藤尚、みなぎる闘志「必ずメダル」 いざ!競技人生の集大成

 
園児から寄せ書きを贈られ、笑顔を見せる遠藤=25日、仙台市

 平昌冬季五輪フリースタイルスキーの男子モーグル日本代表に選ばれた遠藤尚(しょう)(27)=忍建設、猪苗代高卒=の壮行会が25日、仙台市で開かれた。遠藤は「五輪に向けてやれることはやってきた。絶対に金メダルを奪い取るんだという気持ちでスタートに立ちたい」と意気込みを語った。宮城県にある所属先の建設会社や競技関係団体などから約200人が出席した。

 遠藤「フルアタックで五輪に」

 「平昌(ピョンチャン)五輪を集大成として位置付けてやってきた」。五輪初出場となったバンクーバー(カナダ)から8年。当時、まだあどけなさを残していた少年は、時を重ねて精悍(せいかん)な顔つきに変わった。2月9日に開幕する平昌五輪で県勢最多となる3度目の五輪に臨むフリースタイルスキー男子モーグルの遠藤尚。競技人生の総仕上げとなる戦いがいよいよ始まる。

 2010(平成22)年バンクーバー冬季五輪は7位入賞。2度目の出場となった14年ソチ五輪は、決勝の第2エアで痛恨のミスがあり、15位。伸び盛りの23歳でメダルも有力視されたソチで表彰台を逃した。レース後、ぼうぜんと立ち尽くした遠藤だったが、気持ちは既に平昌に向いていた。

 その後は栄光と挫折を繰り返した。帰国後の14年3月全日本選手権で初優勝。15年1月にはスキーのワールドカップ(W杯)で日本男子モーグル史上初、総合1位の証しとなる「イエロービブ」を手にした。しかし、シーズン開幕直後、レース中に腰椎(ようつい)を骨折する大けがを負うなど、相次ぐけがに見舞われた。それでも「自分のやりたいことはできてる」と前に突き進んだ。

 今季、五輪代表選考対象の大会となるスキーのワールドカップ(W杯)で2度の4位入賞を果たし、派遣推薦基準をクリア。1月に米ユタ州で行われたW杯第5戦では自己最高に並ぶ2位となり、2季ぶり8度目の表彰台に。苦しいシーズンが続いたが、ここに来て好調を維持している。

 「最初の五輪はすごく楽しく、2度目が不完全燃焼で終わってしまった」と振り返る遠藤。3度目の今回は「後悔のないよう集中し、フルアタックで五輪に臨みたい」。覚悟は固まった。あとはスタートの合図を待つだけだ。

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