双葉高球児...プレーの思い出『宝物』 最後の「夏」、確かな足跡

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試合に敗れ、最後のミーティングを行う双葉高の(左から)松本主将、及川選手、渡辺さん=郡山市・開成山球場

 「双葉のユニホームを着てプレーできたことが誇り。宝物になった」。郡山市の開成山球場で9日行われた第98回全国高校野球選手権福島大会第2日。東京電力福島第1原発事故の影響で来年度から休校が決まっている双葉は初戦で姿を消したが、必死に白球を追い掛けた姿は、伝統ある「双葉高野球部」の球史に確かな足跡を残した。

 これまで夏の甲子園に3度出場した同部だが、原発事故による避難のため、部員はマネジャーを含め3年生の3人。連合チームでの練習以外は実戦練習はほとんどできなかった。それでも3人は「伝統をつなごう」と結束し、トレーニングを積んできた。

 捕手で先発出場した松本瑠二主将は「全力プレーに悔いはない」と胸を張った。松本主将と苦楽をともにしてきた及川彰大選手は九回に代打で出場。「何とか塁に出たかった」と四球を選びチームをもり立てた。マネジャーの渡辺陽奈(ひな)さんは「さみしいが、選手の強い気持ちは先輩方にも伝わったと思う」と涙を流した。

 「やりきった」。最後には充実した表情で口をそろえた3人。「双葉高の再開に何か力になれることがあったら手伝いたい」。母校の歴史をつないでいく決意は揺るがない。

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