苦しんだ...王者・聖光学院 喜多方、執念の最終回「食らいつく」

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【聖光学院―喜多方】3回裏聖光学院1死二、三塁、加納の犠飛で三走磯辺が生還。捕手遠藤純=開成山球場

 第98回全国高校野球選手権福島大会第8日は18日、郡山市の開成山球場などで4回戦8試合が行われ、8強が出そろった。第1シードの聖光学院は喜多方に6―5で逆転勝ちした。会津は3―2で田村との接戦を制した。会津は14年ぶりのベスト8。このほか、第2シードの光南、第3シードの学法石川、第4シードの磐城、第5シードの日大東北、第8シードの小高工も順当に勝ち上がった。予備日の2日間をはさみ、第9日の21日は開成山球場といわきグリーンスタジアム(いわき市)で準々決勝4試合が行われる。

 喜多方「一丸となったこの夏を忘れない」

 5回に逆転した聖光学院が喜多方からリードを守り切った。

 仲間の信頼に応える主砲の一打だった。4―6で迎えた最終回2死一、二塁。打席に立つ直前、喜多方の4番遠藤純(3年)は胸に手を当て目を閉じた。「絶対に食らいつく」。チームメートの顔を思い浮かべた。

 2ストライクと追い込まれ、ストライクゾーンから逃げていくチェンジアップに体勢を崩されながらもバットに当てた。打球は遊撃手のグラブをはじき左翼へ。聖光学院に1点差に迫る適時打となった。

 王者を苦しめた。初回、四球、失策、暴投など聖光学院の不安定な立ち上がりをつき、遠藤の適時打を含め3点を先制。しかし、3回に同点とされ、5回には3点差をつけられた。

 2年生から4番、捕手を務めてきた。チームを先導する意識は、いつの間にか重圧へと変わり、プレーに固さが目立つようになった。そんな遠藤が今夏に掲げた目標は「自分が輝くのではなく、みんなを光らせる」。気持ちの変化が脱力感を生み、本来の勝負強い打撃につながった。逆転を許した後の6回には、ソロ本塁打を放った。

 「一丸となったこの夏を忘れない」。喜多方の戦いを物語る充実した表情だった。