粘りの光南、主役は先発・坂路 1失点完投、10年ぶり奪冠へ

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【学法福島―光南】学法福島打線を1点に抑える好投を見せた光南の投手坂路=開成山球場
準決勝
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学法福島
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 郡山市の開成山球場で23日に行われた全国高校野球選手権福島大会第10日の準決勝、第2シード光南は坂路翔(同)の攻守にわたる活躍もあり、学法福島を5―1で退けた。

 「粘りの光南」を象徴するように、先発坂路翔(3年)が投打で勝利を呼び込んだ。勝ち越しに成功した直後の8回表、ピンチが訪れた。学法福島の代打に中堅手を越える特大の二塁打を許すと、四球が絡み2死一、三塁。投球数が100球を超えたところで、追い打ちを掛けるように攻撃妨害が重なり、一気に2死満塁の窮地に陥った。

 だが、マウンド上の坂路は冷静だった。伝令の主将鈴木幹大(同)が「点を奪われても取り返せる。攻めよう」とげきを飛ばすと、笑みを浮かべて「任せろ」とひと言。次の打者を130キロ前半の直球で三振に仕留めた。続く8回裏には2死一、二塁の好機で打席が回り、2点を奪う適時二塁打を放った。「相手の流れを摘んだあとで勢いよく行けた」。この回、3点を奪う猛攻へとつながった。

 経験則が生かされた。小学3年でソフトボールを始めてから、投手を務めること約9年。経験を重ねてきた左腕は「マウンドで硬い表情をすると、周りにまで伝染してしまう」とピンチでも笑顔を貫いた。さらに「仲間を信じて打たせることを心掛けていたが、8回は三振を狙いにいった」と勝負所で力を込め、試合の空気を支配した。

 10年ぶりの甲子園を懸けた一戦を控え「投げる場面が来れば全力で立ち向かう。気持ちで投げるのみ」。"県立の雄"が、閉ざされ続けてきた夢舞台への扉をこじ開ける。