光南...栄冠に届かず エース・石井『魔の8回』、悔やむ4失点

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【聖光学院―光南】8回裏聖光学院1死一塁、同点とされ捕手近藤と話す光南のエース石井(右)=開成山球場

 夢舞台にあと一歩まで迫りながらも、王者の牙城を崩すことはできなかった。4―2で迎えた8回、光南のエース石井諒(2年)は3連打を浴びるなど4失点。「甘かった」と首に掛かった銀メダルに目を落とした。

 不調でも粘投を続けた。春優勝の立役者となった左腕だが、今夏は左ひじの疲労痛に悩まされ、不安定な投球が続いていた。「ここまで、先輩方におんぶに抱っこだった」。決勝のマウンドでは、本来の伸びはないものの120キロ台後半の直球を主体に、スライダーを丁寧に低めに集め、7回まで決勝点は与えなかった。

 「打たれてもいい。点は取り返す」。仲間の言葉を信じた。春の東北大会で球速140キロを超える投手と対戦し、打力のひ弱さを痛感したチーム。守備練習の時間を割いてまで打撃練習につぎ込んだ。そんなチームメートのバットで8回表に逆転、聖光学院を追い詰めただけに、続く8回裏の失点は「相手の圧力を感じてしまった」と悔やみきれないものだった。

 この日の試合で、劣勢をはね返すような強い精神力が必要であることを思い知った。「心も技術も、どんな相手でも圧倒できる力を付けなければならない」。敗戦で得た覚悟が、王座奪還への道標となる。