ふたば未来「休校5校の思い胸に」 夏初勝利!新たな歴史刻む

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創部3年目で悲願の夏初勝利を手にしたふたば未来ナイン。初めて球場で校歌を歌い、喜びを爆発させた=11日、いわきグリーンスタジアム

 東日本大震災から6年4カ月となった11日、広野町の県立中高一貫校「ふたば未来学園高」野球部は創部3年目にして第99回全国高校野球選手権福島大会で念願の「夏初勝利」を挙げ、被災地の未来を切り開く高校として、新たな歴史の一ページを鮮烈に刻んだ。

 ふたば未来と福島北の試合が行われたいわき市のいわきグリーンスタジアム。東京電力福島第1原発事故の影響により3月末で双葉郡の5高校が休校となり、郡内で唯一の高校になって以来、初めて夏の甲子園出場を懸けた大会に臨んだふたば未来ナインは気迫あふれるプレーを見せつけた。

 「(休校になった)5校の思いを胸に自分たちが一生懸命プレーする姿を見せることで、避難を余儀なくされている人たちにとって希望の光になりたい」。校歌斉唱後、3年の遠藤和明主将(17)は、今大会に込めた思いを力強く言い切った。

 2015(平成27)年4月、ふたば未来の開校とともに野球部が創部されたものの、部員はともに楢葉町出身の遠藤主将とノーヒットノーランを成し遂げた3年のエース草野陸世(りくと)投手(17)の2人だけ。「ふたば未来で野球がしたい。部員がいないなら集めればいい」。部員集めに奔走し、野球の経験を問わず女子生徒も含めた17人で船出した。最初のころの練習では、キャッチボールですら、ままならなかった。

 過去2回の夏の大会ではいずれも涙をのんできた。1~3年生35人がそろった今大会は、3年生の引退が懸かる「最後の夏」をチームが初めて経験する。荒峰雄監督(54)は「これまでは負けても来年があったが、後がない『初めての夏』」と重みを語った。それだけに、大一番を制した教え子たちに「これ以上ない試合展開で勝つことができた。地元広野の皆さんにも良い報告ができる」を胸を張った。

 スタンドで観戦した丹野純一校長(50)は、雄たけびを上げるナインを見つめると「大きな一歩を踏み出した歴史的な勝利。初心者も多く、弱小だった2年前の発足当時を思い返すと、感慨深い」と目を潤ませた。

 【7月11日の試合結果】夏の全国高校野球福島大会・第5日

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