福島高専がシード校「撃破」 小高産業技術『夢舞台』後輩託す

 
【福島高専―小高産業技術】試合終了後、ベンチ前でうなだれる小高産業技術ナイン=あづま球場

 福島高専が8回に勝ち越し、第7シードの小高産業技術に4-2で競り勝った。

 第7シード小高産業技術の短い夏が終わった。終盤に突然の雷雨で2時間23分もの中断を挟んだ試合。最後にシード校の意地を見せ、9回1死一、三塁の好機をつくりながらも凡退。小高産業技術の希望は絶たれた。

 最後の打者となったのは粘りの投球を続けたエース渡部絢斗(2年)。空振り三振に倒れると地面に突っ伏し、握った拳を何度も地面にたたきつけた。

 渡部は「甘くなると打たれ、厳しく行くと四球になってしまった。もっと3年生と野球がしたかった」と涙した。福島高専に2回に許した本塁打が何よりも痛かった。

 試合終了後、ベンチ前でうなだれたナイン。服部芳裕監督は「選手の力を全て出してやることができなかった。私の責任」と選手をおもんぱかった。

 過去2年連続で聖光学院に敗れて夏の福島大会8強。今年目標としていた甲子園への夢は次世代に託された。エース渡部は「自信のある直球で来年こそは絶対に"てっぺん"を取りたい」と誓った。

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