小高産業技術『逆転サヨナラ』 9回2死満塁!渡部絢が劇的打

 
【小高産業技術―いわき光洋】逆転サヨナラ勝ちを収め、拳を突き上げる小高産業技術の渡部絢(左から4人目)=いわきグリーンスタジアム

 第101回全国高校野球選手権福島大会第3日は12日、いわき市のいわきグリーンスタジアムなどで1、2回戦9試合が行われ、小高産業技術は最終回に2点を奪い、いわき光洋に8―7で逆転サヨナラ勝ちした。湯本は福島明成との乱打戦を9―8で制し、初戦を突破。喜多方桐桜は川俣・梁川を2―0で破った。第4日の13日は4球場で2回戦8試合が行われる。

 渡部絢「絶対に逆転してやる」

 最後に勝利を手にしたのは小高産業技術だった。9回2死から決勝の一打を放った渡部絢斗(3年)は「絶対に逆転してやろうと思っていた」と満面の笑みを見せた。

 1点を追う9回裏2死満塁。打席に立った渡部絢の脳裏によぎったのは、昨夏の敗戦の記憶。2点を追う9回2死の場面で打席に立ったが、三振を喫し敗れた。「今回こそ必ず決める」。バットを握る両手に力が入った。

 狙いは直球一本。昨年の後悔から気が抜けていた自分を「おまえがエースとして引っ張れ」と激励してくれた、服部芳裕監督の指示だった。相手エース松本舜輔(同)が投じた168球目は真ん中の直球。右方向を意識し振り抜くと、バットの感触で勝利を確信した。

 成長させてくれた服部監督に恩返ししたい。その一心でこの夏を戦う。「良い雰囲気で勝ち進み、先生を甲子園に連れて行く」。その目標に向け、最初の1勝を積み上げた。

 【7月12日の試合結果】夏の全国高校野球福島大会・第3日

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