3番・瀬川、劣勢チーム救う一打 百戦錬磨の勝負勘で直球狙い

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【聖光学院―聖心ウルスラ】3回裏聖光学院1死二、三塁、1点差に詰め寄る適時二塁打を放つ瀬川

 劣勢に立たされたチームを一振りで変えた。聖光学院の瀬川航騎(3年)は3点を追う3回に起死回生の2点適時二塁打。「1点ずつ返していけば逆転できると思った。序盤にいいところで打ててよかった」と自らのバットで試合をのみ込んだ。

 百戦錬磨の経験が語らせる勝負勘がさえた。対戦カード決定後、右打者は相手右腕の戸郷翔征を想定し、スライダーの対策に時間をかけてきた。

 しかしこの日は「スライダーで思うほどカウントが取れていなかった」と瀬川。「思い切って直球に狙い球を変えた」と勝負に出た。迎えた3回1死二、三塁。「一本出れば勢いづく」と初球の直球を逃さず捉えた。強烈な打球が三塁手のグラブをかすめ左翼線に転がると「三塁ゲッツーになってもおかしくなかった。球運も味方してくれた」と一気に2人が生還。二塁にヘッドスライディングした瀬川の真っ黒なユニホームは、反撃の狼煙(のろし)となった。

 「忘れ物を取りに来た」。瀬川の脳裏に残るのは昨夏の甲子園だ。レギュラーだった瀬川は3試合で1安打にとどまり、買われていた守備でも2失策。「何の成果も福島に持って帰ることができなかった」と悔し涙を流した夢舞台が瀬川の成長を後押ししてきた。

 「負けも力に変えてきた。日本一へ自分が引っ張っていく覚悟でやっている」。そう頼もしく語る瀬川の存在が今やチームには欠かせない。

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