学法石川、9回『意地の逆転劇』 東北に3-2、桑山が殊勲打

 
【東北―学法石川】9回表学法石川2死一、三塁、同点の中前適時打を放つ桑山=中山町・荘銀日新スタジアム
2回戦
1
2
3
4
5
6
7
8
9
学法石川
1
0
0
0
0
0
0
0
2
3
東北
1
0
1
0
0
0
0
0
0
2

 第66回春季東北地区高校野球大会第2日は7日、山形県の荘内銀行・日新製薬スタジアムやまがたと、きらやかスタジアムで2回戦6試合が行われ、本県代表の学法石川は東北(宮城第2代表)に3―2で逆転勝ちした。

 大会第3日の8日は悪天候が予想されるため、9日に順延となった。9日は準々決勝4試合が行われる。きらやかスタジアムの準々決勝第1試合(午前10時開始予定)で学法石川が明桜(秋田第1代表)と対戦。東日大昌平は荘銀日新スタジアムで行われる準々決勝第2試合(午後0時30分開始予定)で仙台育英(宮城第1代表)と対戦する。

 主将・桑山「みんなに打たせてもらった」

 バットから手のひらに伝わった感覚で内野を抜けると確信した。9回、起死回生の同点打を放った学法石川の主将桑山武冴志(3年)は打った瞬間に拳を突き上げ、雄叫びを上げた。

 相手エースを攻略できず敗戦濃厚な試合展開だったが、ナインの目は死んでいなかった。攻撃時は全員がベンチで肩を組み、打席の仲間に声をかけ続けた。

 1点を追う最終回。逆転劇は下位打線から始まった。7番打者茨木響也(2年)と途中出場の9番打者島田鼓太郎(3年)の安打で2死一、三塁。土壇場で一打同点の場面をつくり、ついに相手エースをマウンドから引きずり下ろした。

 打席が回ってきた桑山は2番手投手の投球練習をじっと見つめた後、拳で胸をたたいて打席に入った。1ストライクからの直球を強振。鋭い打球は二遊間を抜け、三走茨木が生還した。その後の暴投に乗じてさらに1点を追加、最後の最後で試合をひっくり返した。

 逆転劇を呼び込んだ頼れる主将は「みんなに打たせてもらった」と感謝。苦しい展開を勝ち切り、学法石川が7年ぶりの東北の舞台で好スタートを切った。

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