聖光学院、創部56年目『実りの秋』 センバツ制覇へ「通過点」
夏の甲子園常連校ながら秋の東北大会では4度決勝で涙をのんでいた聖光学院が、創部56年目でようやく秋の東北一の座をつかんだ。
来春のセンバツ甲子園出場を確実なものにしているが、「(センバツ出場は)通過点。目指すは優勝」とナインは口をそろえる。
夏の甲子園14度の出場を誇る聖光学院。全国へとつながらない春の東北大会を制したことはあるが、秋は優勝まで届いていなかった。
「今、自分たちにできる精いっぱいの一投一打をやり切る」。
主将矢吹栄希(2年)の選手宣誓で幕を開けた大会。聖光学院は4試合で44得点6失点、初戦と第2戦はいずれもコールド勝ちと東北の強豪相手に快進撃を続けた。
決勝では、大谷翔平(日本ハム)や菊池雄星(西武)を輩出した花巻東(岩手第1代表)を退けた。
「(秋大会は)日本一を目指すチームにとって越えなければいけない壁だった」と斎藤智也監督。斎藤監督は現チームに公式戦の経験が少ないことを課題に挙げていたが、「この秋に懸ける思いの強さが自分たちに風を吹かせた」とナインをたたえた。
ナインは来春のセンバツより一足早く、11月に全国10地区の秋季地区大会優勝校が集う「明治神宮野球大会」に出場する。神宮大会は先輩たちが成し得なかった初の舞台。東北を圧倒的な力で制した聖光学院が、全国から集まる猛者とどのような試合を繰り広げるのか。ますます目が離せない。
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