相馬が8回に一挙5点、安達にコールド 部員13人「全力校歌」

 
初戦突破を果たし、球場に校歌を響かせた相馬ナイン=あづま球場

 第70回秋季東北地区高校野球県大会第3日は16日、福島市のあづま球場など3球場で、雨で順延となった1回戦8試合が行われた。2年ぶり出場の相馬は終盤の集中打で安達に11―4でコールド勝ち、光南は郡山を5―3で退けた。学法福島は1点を追う9回に同点に追い付き、2―1で須賀川を下した。前回覇者の聖光学院はいわき光洋を9―2で破った。第4日の17日は3球場で2回戦8試合が行われる。

 出場25校中、部員数が最も少ない13人の相馬がシーソーゲームをものにした。点の取り合いが中盤まで続いたが、主砲の荒陽太(2年)が試合を決めた。「狙っていたのは長打」。8回に内角高めの直球を振り抜き、右翼フェンス直撃の三塁打を放った。

 富良謝健監督は「この展開は予想していなかったが、中盤の我慢が終盤に生かされた」と評価した。流れをつくったのは6回から継投した横手投げの菅野翔斗(2年)。ピンチを招きながらも無失点で切り抜けた。

 チームの秋の県大会での勝利は2年ぶり。関係者の間で「金足農とどちらが元祖か」と話題になっているという、背をそらして全力で歌う校歌が球場に響いた。少人数のため練習では全員が投手に挑戦して総力戦に備える。富良謝監督は代弁する。「我慢できるかが勝負となる」。ナインは一戦必勝を誓う。

 【9月16日の試合結果】秋季高校野球福島県大会・第3日

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