山下航平、今後への『跳躍』 陸上三段跳び、不本意な結果に...

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 「調子は良かったのに3本とも空振りした感覚だった。実力不足」。親子2代で五輪出場を果たした陸上男子三段跳びの山下航平(21)=筑波大4年、橘高卒=は滴る汗を拭いながら、不本意な結果を静かに受け入れた。

 自身初の国際大会。「楽しむ余裕すらなかった」。試合前、海外のライバルと共に入場する山下の表情からは、緊張の色が見て取れた。それでも徐々に集中力を高め、助走前には太ももをたたいて気合を注入。他選手が観衆に手拍子を求める中でも自身の跳躍に専念した。自己ベスト16メートル85や、約30年間破られていない父訓史さん(53)=橘高教=の日本記録17メートル15には程遠かったが、6月の日本選手権で3連続ファウルとなった反省が生かされた。

 橘高3年時に国体王者となり、父の母校でもある筑波大に進学。跳躍専門の図子浩二コーチから指導を受けた。今春に五輪参加標準記録に到達するまで、山下にとってリオ五輪は夢のような舞台だったが「必ずリオ五輪に行ける」と信じてやまない人だった。そんなコーチは6月上旬に52歳で急逝。天国の恩師やサポートしてくれた人たちに感謝を伝える五輪でもあった。

 「失うものは何もない」。大会直前には訓史さんからエールを送られた。「ふがいない結果で応援してくれた人に申し訳ない」と天を見上げた山下だが、4年後の東京へ、このほろ苦い経験が糧になる。