陸上400障害・久保倉里美...雨に苦戦 リズム乱れ後半伸びず

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 度重なるけがを乗り越え、たどり着いた3度目の五輪は57秒34で幕を閉じた。「支えてくれた人たちに申し訳ない」。陸上女子400メートル障害の久保倉里美(34)=新潟アルビレックスRC、福島大卒=は声を詰まらせた。

 55秒34の日本記録保持者は30歳を迎えてから、徐々に疲労回復に時間がかかるようになったという。昨年は独壇場だった日本選手権で9連覇を逃し、引退もささやかれた。それでも執念で復活を遂げた。

 「自己ベストが出たりして、久しぶりにいい状態だった」。米国での合宿などで全盛期に近いコンディションに仕上がり、自信も十分だった。しかし一発勝負は甘くはなかった。土砂降りの雨でレースが一時中断。「全員同じ条件だが、難しい部分もあった」とリズムを狂わされ、後半の本来の伸びを欠いた。

 北海道で生まれ育ち、福島大に入学。川本和久監督との出会いやライバルに恵まれ、才能を開花させた。同大で練習を共にした同世代のOBからは「久保倉は衰えを知らないのかもしれない」と驚きの声も聞こえる。

 この4年間の努力は実らなかったが、ベテランハードラーは「自分のできるところまで競技を続けたい」と前を向く。ただ「4年後は若い選手に頑張ってもらわないと。早く自分を超えてほしい」。涙を拭いて笑顔で競技場を後にした。