男子総合・川野部が初出場V、粘走し栄冠 伊達ももの里マラソン
第58回伊達ももの里マラソン大会は26日、福島県伊達市の保原中央交流館を発着点に開かれた。全国から5982人がエントリー。ウオーキングを含む1~10キロの37部門で、市民ランナーが健脚を競った。
総合優勝は、男子が10キロ29歳以下の川野部桂(山形県・サクサテクノ)、女子が10キロ30代の鈴木莉紗(東京都・SBIアラプロモRC)だった。9部門の12人が大会新記録をマークした。今大会は猛暑を考慮して開催時間を1時間繰り上げた。実行委の主催、福島民友新聞社などの共催。
「沿道の応援が力」
男子は川野部桂(24)=山形県米沢市、サクサテクノ=が初出場で総合優勝を飾った。「沿道の応援が力になった」と声援を送ってくれた市民に感謝した。
雨が降り、蒸し暑い中を走った。「走りやすくなるかと思ったが、湿度が高くて、きつかった」。起伏が激しいコース。先頭集団で粘って栄冠を手にした。
レース前には少しヒヤリとする出来事があった。午前5時に米沢市を出発。東北中央道が一部開通したことで「米沢から近くなった」と自分で車を運転して会場を目指したが、途中で道に迷ってしまったという。「アップをするのも、ぎりぎりだった」と苦笑いした。
大東文化大で陸上競技部に所属。長距離の選手だったが、最後はマネジャーとしてチームを支えた。この間に「走りたい欲が高まった」と社会人になって再びレースに挑むようになった。現在は山形県縦断駅伝競走大会に照準を合わせ、県内外の大会に出場して走力強化を図っている。
モモが好きで「(大会の)名前が印象的だった」ことがエントリーを決めた一因。賞品の伊達市特産モモを片手に、王者は「山形のモモと食べ比べてみます」と笑顔で会場を後にした。