福島自衛隊の山田が粘りのV 福島県総体スキー・成年男子C5キロ

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【成年男子C5キロクラシカル】粘り強い滑りで優勝した山田正規(福島自衛隊)=尾瀬檜枝岐クロスカントリースキーコース

 第68回県総合体育大会スキー競技第2日は17日、檜枝岐村の尾瀬檜枝岐クロスカントリースキーコースで距離のクラシカル7種別が行われた。

 成年男子C5キロは山田正規(福島自衛隊)が前回覇者の佐藤成展(J・F・Dスポーツク)を振り切り、同種別で初優勝。成年女子A5キロは五十嵐訓子(日体大4年)が2年ぶりに制した。少年男子10キロは鈴木蓮(会津工高3年)、少年女子5キロは山内花(只見中3年)がそれぞれ優勝した。

 第3日の18日は、猪苗代町の箕輪スキー場でアルペン大回転成年男子A、B、Cの3種別が行われる。

 成年男子C5キロクラシカルの山田正規(福島自衛隊)はレース中の苦悶(くもん)の表情とは一変、表彰台では充実した笑みがこぼれた。

 昨年3月、ヘルニアを発症。腰のしびれが尾を引き、夏までトレーニングはおろか運動もままならない日々に「今シーズンでスキーは最後にする」と、競技人生からの「引退」を決めた。有終の美を飾るべく痛みをこらえ、10月ごろからトレーニングを再開。家族の支えで競技に専念し、ランニングや筋力トレーニングで鈍った体を鍛え上げてきた。

 「最後まで頑張るよ」。猪苗代町の実家で待つ妻亜紀さんと3人の子どもたちに「優勝」を誓い、臨んだこの日のレース。最終2周目に突入すると、「腰の痛みが出てきて思うように上半身が使えなかった」と打ち明ける。痛み止めも服用し、満身創痍(そうい)の体だったが、最後は「支えてくれた家族の顔が浮かんだ」。大きな力が山田を後押しし、第2関門の上り坂では歯を食いしばり一気に駆け上がった。

 家族へ、まずは「県制覇」で吉報を届けた。「国体では最低でも8位入賞を目指す。満足の行く滑りで恩返しがしたい」。感謝の思いを胸に、引退の花道を飾る一歩を踏み出した。