【西会津】「気軽な交流の場に」 地域を結ぶゲストハウス開設

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 友人の家を訪れる気持ちで福島に来てほしい―。西会津町民の人柄や同町に移住した若者にひかれて移り住んだ夫婦が12日、同町上野尻地区に宿泊できるゲストハウスを開設した。昨年移住した佐々木雄介さん(30)と祐子さん(30)夫妻が、町民らと共に改築した空き家を使って運営する。2人は「過疎化が進む地域だが、何か新しい物事が始まるきっかけになれば」と意気込む。

 宿場町のにぎわいを 施設名は「ゲストハウス ひととき」。施設で出会った人同士が心通わす時間を過ごしてほしい、との思いを込めた。

 雄介さんは福島市、祐子さんは郡山市の出身。大学卒業後、会社員生活などを経て「県民である以上、小さなことでも良いから復興に貢献したい」と、南相馬市で復興支援活動に携わっていた際に2人は出会った。

 町に縁もゆかりもなかった2人が移住を決めたのは、西会津国際芸術村を訪れたことがきっかけだった。県内有数の豪雪地で、深刻な過疎化など厳しい環境を逆手に取り、若者らが旧中学校木造校舎の同施設やその周辺で創作活動を中心に、さまざまな新しい取り組みを主体的に進めていることに刺激を受けた。そして、2年前に結婚した2人は昨年、町への移住を決断。雄介さんは芸術村の職員、祐子さんは町の地域おこし協力隊としてそれぞれ働き始めた。

 雄介さんによると、ゲストハウスがある同町上野尻地区は高齢化が進み、若い人は少ない。しかし同地区はかつて旧越後街道の宿場町としてにぎわった。現在は通りに宿泊施設はなく、「かつてあった宿場町のにぎわいに近づけたい」と、50~60年前まで桐(きり)げた屋だった空き家を地元住民と改修して自宅として活用しながら、観光客らが素泊まりで利用できる施設として開設することを決めた。

 利用者は県内外からの観光客らを想定している。施設内には6畳、8畳のゲストルームに加え、土間とリビング、キッチンがあり、2人は「気軽に西会津に来られる場所を作り、宿泊者と地元住民の交流のきっかけをゲストハウスから作りたい」と話している。住所は西会津町上野尻字下沖ノ原2650の1、料金は1泊1人4000円から