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ふくしまの舞台
広野原
(広野町)
唱歌「汽車」の歌詞そのまま

広野原

広野駅構内に建つ唱歌「汽車」の歌碑。「汽車」は今年から発車メロディーにも採用されている

 「今は山中、今は浜、今は鉄橋 渡るぞと 思うまもなくトンネルの やみを通って広野原」
 旧制小学校の唱歌「汽車」のフレーズだ。明治時代から現在に至るまで、時代を超えても国民に歌い続けられている。
 この歌は作者不詳となっているものの「広野原」と詩の内容から、この唱歌の舞台といわれるのが、JR常磐線旧線の久ノ浜駅(いわき市)から広野駅(広野町)までの旧路線の風景。新路線もほぼ並行しており、景観は一致し、歌詞そのままの車窓を今も楽しむことができる。
 同町では「鉄道唱歌」を作詞した愛媛県出身の国文学者大和田建樹が東北地方を旅行した際、この区間の情景を詩にしたものと語り継がれているという。
 このほか、同町を歌った有名な童謡に「とんぼのめがね」がある。
 「とんぼのめがねは水色めがね 青いお空を飛んだから 飛んだから」
 同町の開業医・額賀誠が1948(昭和23)年ごろに作詞した。当時、額賀医師が同町の山間部に往診に行った際、子どもがトンボと戯れている情景を表現したという。NHKラジオで放送され、全国の子どもたちに広まった。
 常磐線広野駅前広場には「汽車」の歌碑が、同町築地ケ丘団地内には「とんぼのめがね」の歌碑が建立されている。2つの童謡は、自然豊かな広野町の素朴な姿を後世に伝えている。
 同町は毎年「童謡まつり」を開催。全国から新しい童謡を募集し童謡のふるさと広野を発信している。
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 額賀誠 作詞家としても活躍、ペンネーム額賀誠志として「とんぼのぬがね」「ねんねんころりん」などの作詞を手掛けた。本県に重量挙げを導入し、県重量挙げ協会の初代会長も務めた。1964(昭和39)年に64歳で死去。
 ▽問い合わせ=広野町役場(電話0240・27・2111)
【 35 】 2008年11月27日 福島民友新聞社・木曜ナビ ほっと面掲載
( 文・橋本徹 写真・矢内靖史 )  
 

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