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福島遺産百選
霞ケ城と二本松の菊人形(二本松市)
【 5 】
二本松の観光拠点、四季通じて行楽客

修復進む本丸石垣

修復進む本丸石垣

安土城の石垣を積んだ優れた石工集団によって積まれた天守台跡。東日本大震災で石垣がずれ、立ち入り禁止となっている。年度内の完成を目指し修復工事が進む

 中・近世の石積み技術の変遷が学べる希少な城跡として国史跡指定を受ける二本松市の「霞ケ城(二本松城)跡」。四季を通じて多くの行楽客が訪れ、二本松の観光拠点となっている。
 霞ケ城は、奥州探題の畠山氏が15世期に築城したのが始まり。16世紀末から複数の城主・城代支配で城郭整備が進み、丹羽氏入城で石垣などを修築した。1982(昭和57)年に戊辰戦争で焼失した「箕輪門」が復元され、霞ケ城のシンボルとなっている。東日本大震災で本丸石垣がずれ、現在修復工事が進められている。本年度内に完成する予定だ。
 春は桜が咲き競い、秋は美しい紅葉をはじめ、菊の祭典「二本松の菊人形」が開かれ観光客でにぎわう。福島第1原発事故で、昨年から規模を縮小しているが、千輪咲きや華やかな菊人形の美しさは変わらない。
 (二本松菊栄会事務局<市観光課内>(電)0243・55・5122)


 手間惜しまず菊花栽培 伝統技術守る
 今福 正(いまふく・ただし)さん/二本松菊花愛好会会長
 二本松市の秋の風物詩「二本松の菊人形」は、東日本大震災と原発事故を受け、今年も規模を縮小しての開催です。震災前と比べると、会場を彩る菊人形や菊花が減り、会期も短縮されて寂しい思いもあります。しかし、伝統継続の場が確保されたことで、菊花栽培の技術を守ることができ、会員の栽培意欲にもつながりました。
 二本松菊花愛好会は会場を彩る菊花を提供しています。菊花栽培は「一手掛ければ一に咲き、千手掛ければ千に咲く」と言われ、美しく咲かせようとすれば大変な手間が必要です。私たちは来場者の笑顔にやりがいを感じ、「またきれいな菊花を咲かせよう」と頑張ってきました。
 昨年からは「原発事故を乗り切る元気を与える」と一層励んでいます。来場者数は予想を超え、感謝の気持ちでいっぱいです。11月18日まで入場無料で開催中ですので、美しい菊人形や菊花、県立霞ケ城公園の紅葉を楽しみにぜひ来場してもらいたいです。

復興のシンボル

復興のシンボル

復興イベントと位置づける二本松の菊人形。規模を縮小しての開催にも多くの人が鑑賞に訪れている

ふくしま復興支援
 福島民友新聞社は、ふくしま復興支援プロジェクトの一環として、2012(平成24)年10月から13年5月まで、「ふる里の誇り ふたたび 福島遺産 百選 未来への歩み」を連載しました。
 「福島遺産 百選」は、県内それぞれの地域で「ふる里の誇り」として守り継がれてきた有形無形の宝を後世に残していこうと、福島民友新聞社が07年に県内外に呼びかけ、選定しました。
 しかし、計120件のうち31件の遺産が東日本大震災で被災しました。本プロジェクトは、あらためて地域の素晴らしい宝を再認識することで県民一人一人の誇りを取り戻し、「心の復興」につなげていくことを目的としたものです。

2012年10月30日付・福島民友新聞掲載
 
ふくしまが誇る美しい自然、歴史、文化
地域の宝を復興の力に
震災に耐えて
 東日本大震災に耐え、被害を免れた福島遺産もあります。これらは地域で県民に勇気と希望を与え続けています。

会津・七日町通り(会津若松市)

会津・七日町通り(会津若松市)

 大町四つ角からJR七日町駅までを結ぶ約800メートルの通り。住民らが、通りに点在する明治、大正期の蔵や洋館の修景を行い、空き店舗への誘致を展開。当時をしのばせる街並みは、会津を代表する観光スポットとなっている。(七日町通りまちなみ協議会(電)0242・32・1187)


猪苗代湖(猪苗代町ほか)

猪苗代湖(猪苗代町ほか)

 本県のほぼ中央に位置し、国内4番目の大きさを誇る。透明度の高い澄んだ水質が特徴で、「天鏡湖」とも呼ばれる。ハクチョウの飛来地として知られるほか、水力発電や農業用水、水道の水源に利用され、県内外の住民に恩恵を与えている。(猪苗代観光協会(電)0242・62・2048)


一字蓮台法華経開結共・龍興寺
(会津美里町)

一字蓮台法華経開結共・龍興寺(会津美里町)

 平安時代後期に、30人の大衆によって作成された写経。経文6万9384字を仏に見立て、淡彩のハスの台座に乗せるように書かれている。10巻に編さんされたが第6巻が欠け、現存するのは9巻。龍興寺に受け継がれている。拝観には予約が必要。(龍興寺(電)0242・54・2446)

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