【葛尾】念願の「カフェ嵐が丘」オープン 神奈川から移住の夫婦

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葛尾でカフェ店を開業した堀江さん夫婦

 東京電力福島第1原発事故で全村避難が続く葛尾村に30日、コーヒーや食事を楽しめる「カフェ嵐が丘」がオープンした。神奈川県厚木市から同村に移住した堀江安則さん(66)、みどりさん(66)夫婦が営む。当初、2011(平成23)年夏ごろの開店を予定していた。震災を乗り越え、5年越しの開店に「村内外、県内外から多くの人に来てほしい。そして葛尾の良さを知ってほしい」と意気込んでいる。全村避難後に同村で飲食店が営業するのは初めて。

 安則さんは神奈川県で自動車関連会社に勤めていた。11年3月末の定年後は、田舎暮らしをしながらカフェを営みたいと考えていた。移住先を決め、同村に住宅兼店舗を建て、あとは退職を待つばかりという矢先に震災が起きた。当時みどりさんは、既に同村に住み、住民票も移していた。夫婦は震災後、三春町の仮設住宅で村民と共に過ごした。安則さんは「前向きに考えれば、仮設で生活したからこそ村の人と知り合い、仲良くなることができた」と話す。

 堀江さん夫婦は昨年8月末から始まった準備宿泊を利用して村に戻った。震災で壊れたカップを買い替え、店内も修繕した。4月1日に村役場が再開するのに合わせて、店をオープンした。

 食材の調達が難しいことなど、村内での飲食店経営には課題もある。避難指示解除後、すぐに戻る住民は少ないとみられていることも心配の一つだという。安則さんは「避難している人たちが帰ってきやすい環境をつくっていきたい」と話す。住所は葛尾村野川字中島234の2。営業は水、木、金、土曜日。時間は午前11時30分~午後5時。食事は4月中旬ごろから提供する予定。