民友マンガ大賞に福島の須田大さん 絵手紙部門はいわきの久野さん

 
民友マンガ大賞に選ばれた須田さんの「はえたたき競技」

 福島民友新聞社主催の第36回民友マンガ大賞の入賞作品が決まりました。マンガ大賞には福島市の会社員須田大(まさる)さん(54)の「はえたたき競技」が選ばれました。表彰式は来年1月28日に福島市の福島民友新聞社で行われます。

 マンガ大賞は日本漫画家協会東北ブロックの後援。今年のテーマは、マンガ部門が来年の東京五輪にちなんで「私のオリンピック」、絵手紙部門は「感謝」。似顔絵部門は有名人を対象に募集しました。

【マンガ大賞】(大トロフィー、賞金10万円)
 「はえたたき競技」須田大(54)=福島市
【マンガ部門】
 ◇金賞(盾、賞金3万円)
「暑さ対策のはずだったんだけど...」馬場泰(64)=会津若松市
 ◇銀賞(盾、賞金2万円)
「届け!福島の円盤!!」山田千春(34)=田村市
 ◇銅賞(盾、賞金1万円)
「後片付け」有我秀雄(65)=須賀川市
【絵手紙部門】
 ◇金賞(盾、賞金3万円)
「太陽に北風に大地に感謝」久野敏子(69)=いわき市
 ◇銀賞(盾、賞金2万円)
「保護センターの皆さんに感謝」冨田晴夫(77)=福島市
 ◇銅賞(盾、賞金1万円)
「今日は私がお母さん」石井千尋(10)=白河市
【似顔絵部門】
 ◇金賞(盾、賞金3万円)
「笑わない男」菱沼則子(65)=仙台市
 ◇銀賞(盾、賞金2万円)
「リーチ・マイケル選手」菅家慶広(57)=会津若松市
 ◇銅賞(盾、賞金1万円)
「中曽根康弘さん」安永和義(67)=東京都清瀬市
 ◇人生100年時代賞(盾、賞金1万円)
「吉野彰さん」渡辺晋作(98)=二本松市(敬称略)

 五輪に期待とユーモア

 県内外のアマチュア漫画家らが発想力や表現力を競う第36回民友マンガ大賞。「私のオリンピック」をテーマとしたマンガ部門の入賞作には、来年の東京五輪への期待も込められたユーモアあふれる作品が選ばれた。似顔絵部門の入賞作は、今年注目された有名人の特徴を捉えた力作が選ばれた。

 マンガ部門には、35人62点の応募があった。マンガ大賞に選ばれた須田大さん(54)の「はえたたき競技」は、はえたたきを競技に見立て、真剣な表情でジャンプする男性の姿を描いた。

 「感謝」をテーマに募集した絵手紙部門には、36人47点の応募があった。優しさやぬくもりを感じさせる作品が寄せられた。

 有名人を対象とした似顔絵部門には、47人63点の応募があった。日本で開催されたラグビーワールドカップで活躍した日本代表選手やノーベル化学賞を受賞した吉野彰さんなど、「今年の顔」を描いた作品が寄せられた。

 日本漫画家協会参与のややまひろしさんを審査委員長に、画家で同協会会員の和田恵秀さん、福島民友新聞で4こま漫画「ももちゃん」を連載する漫画家のおだれいこさん、小野広司福島民友新聞社執行役員編集局長が審査委員を務めた。

 「勝負は僅差」

 ややまさんは総評で「東京オリンピック・パラリンピックでさまざまな競技が展開されるが、たった1秒、1センチの差で勝者と敗者に分かれてしまう。マンガもごくわずかな差で賞に入らなかった作品が多くあったが、勝負の世界だからと思ってほしい。次回もよい作品を応募してくださることを期待しております」とした。