会津美里町本郷地区の東部、会津盆地の南側に位置し阿賀川に沿って平地部に細く突き出した白鳳山。公園として遊歩道や林道が整備され、初心者でも気軽に楽しめる。白鳳山は観音山(284メートル)、羽黒山(343メートル)、岩崎山(407メートル)などの総称。岩崎山には葦名盛氏が1561(永禄4)年に隠居城として築いた向羽黒山跡がある。
登山口は多数あるが、瀬戸町通りのインフォメーションセンターを目印に散策を始めるのが最適。同センター前の林道を上ると間もなく歩道と分岐する。左手の歩道に進み松林を過ぎると、馬頭観音の前に出る。木陰の中、涼風を受けながら散策ができる。
林道を離れ羽黒山への遊歩道に歩みを進めると間もなく山頂を迎える。その後、羽黒山神社を通過し、参拝用の階段を下りて林道を歩く。古城の道から遊歩道を再び上ると、白鳳山の中で最も標高の高い岩崎山の山頂に到着する。
途中、水神宮やお茶屋場跡に立ち寄れば、会津盆地が一望できる。眼下には水田が広がり、磐梯山や飯豊連峰など美しい景色。町の委託を受け山を管理する五十嵐昭三さん(69)が「お茶屋場跡からは阿賀川と会津若松市全体が見えて素晴らしい」と話していた通りの風景が広がる。
登山口近くの同センターから徒歩で約5分の所には、会津本郷焼の清郷美術館がある。約400年の伝統を誇る焼き物に理解を深め、体の疲れを忘れるのもいい。
|