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権太倉山

< 標高 976m >
(白河市・天栄村)


白河市の最高峰、権太倉山(右端)。左奥のザルを伏せたような形の山が大間ケ嶽
   
山を楽しむ
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巨岩伝説に彩られた「聖山」
     
   

 山中に「権太黒」という野生の馬がいた。八幡太郎義家の鞍(くら)が石に化けたとも。これらの伝説が融合して山名になったという。旧大信村の「聖山」は合併後も新白河市の最高峰として、その地位を守る。
 「権太倉山をことのほか愛する会」代表の緑川政男さん(59)は17年前、仲間とともに登山道を切り開いた。以来、村外からも多くのハイカーが訪れるようになった。「今も道の手入れを欠かさない」と話すその道をたどった。
 修験者が庵(いおり)を結んだことにその名がちなむという聖ケ岩。そそり立つ巨岩を巻くように歩みを進める。一汗かいたころ、風穴がある岩場が現れる。地中からの冷気がほてった体を涼しくしてくれる。
 「前衛」の大間ケ嶽をう回するように進むと「馬の背分岐」に。しばらくブナやヒノキの中、緩やかな登りを楽しむ。急坂で最後の一汗を流すと二等三角点を持つ山頂が出迎える。足元に羽鳥湖を従えた二岐山の2つのピークが澄んだ秋空にくっきりと映える。北に磐梯山、南の那須連山も青いキャンバスに稜線(りょうせん)を描く。
 帰路は馬の背分岐に戻り、大間ケ嶽の南側の隈戸川源流域を下る。豊かな樹林にはぐくまれた清流が岩肌を滑るように流れ落ちる。心も洗われる思いだ。
 下山後は中山義秀記念文学館に立ち寄りたい。旧大信村出身の芥川賞受賞作家で、孤高の文士と評された義秀の文学活動の軌跡をたどることができる。

     
義秀は生まれ育った旧大信村を「魂のふるさと」と呼んだという。中山義秀記念文学館では、ひたむきに文学の道を追求し続けた孤高の作家をしのぶことができる
■参考コース・時間
 ▽
聖ケ岩ふるさとの森(20分)→風穴(30分)→馬の背分岐(50分)→山頂(30分)→馬の背分岐(35分)→北ノ入橋登山口
■問い合わせ先
 ▽白河市大信庁舎=電話0248・46・2111
 ▽中山義秀記念文学館=電話0248・46・3614
   
(2007年9月28日 〔山を楽しむ〕文・岡崎正治 写真・永山能久)
 

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