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移ケ岳

< 標高 994m >
(田村市船引町)


移ケ岳
積雪期を除けば30分程度で登頂できる。頂上付近には険しさもあり、短いながらもバリエーションある山登りが楽しめる
   
山を楽しむ
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気軽に登山の醍醐味を満喫
     
   

 「美しが岳」の別名を持ち、船引五山の1つに数えられる。田村市船引町北部に位置し、移地区、常葉町へとすそ野を広げる。中腹にある瑞峰平の駐車場のすぐそばの西登山口から山頂を目指した。
 石切り場だった名残か、広い登山道を進むとほどなく右手に移ケ岳神社が建つ。説明板によれば、その起源は、坂上田村麻呂が蝦夷征伐の際、この山に登り周囲を偵察、神々に戦勝を祈願した―とある。
 冬を耐えて形の崩れた落ち葉を踏み、カラマツの木立を歩く。緑のない景色は冬のままだが、枝の重なりを抜ける陽光は、近づく春本番を感じさせる。エナガのさえずりも心地よい。
 北側に回り込んだ所で、道を覆う雪が目に入る。吹きだまりが残ったようで、足を取られるとひざ上まで埋まる。ズボンのすそをぬらしながら数百b、広い登山道が終わると、右奥に採石場跡。切り出された大きな御影石がごろごろ転がり、岩肌がむき出しになったがけが頭上に伸びる。
 元の道は次第に細く険しくなる。雪で足場は一層悪い。張られたロープに緊張を感じながら登り切り、狭い岩場に立つ。360度さえぎるものは何もない。阿武隈の山並みを見下ろし、北西には安達太良、吾妻が遠くかすむ。東は鎌倉岳の岩峰が近い。見渡す世界は春の光の中にあった。
 船引行政局観光担当の大友勝弘さん(46)は「山頂からの眺望は絶景。気軽に登山の醍醐味(だいごみ)を味わえる」と魅力を語る。

     
西登山口からすぐの所にある移ケ岳神社。坂上田村麻呂伝説を起源に持ち、木立の中にひっそりとたたずむ
■参考コース・時間
 ▽須
▽西登山口(35分)→山頂▽西登山口(35分)→山頂(40分)→東登山口(10分)→西登山口 *積雪時の所要時間は2倍程度
■問い合わせ先
 ▽須
▽田村市船引行政局農林商工課=電話0247・82・1113
 ▽船引町観光協会=電話0247・82・4264
   
(2008年3月21日 〔山を楽しむ〕文・高橋 藤吾 写真・一ノ瀬澄雄)
 

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