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ふくしま里山物語
 かつて、人々の生活と密着し暮らしを支えてきた県内里山。燃料や農業に必要なものを得るために手を入れてきた。変わりつつある現在の里山の風景、森づくり、行事など、人と森のかかわりとともに、そこに息づく生物を紹介する。
【 23 】 薫製
山桜が彩る優しい香り

薫製

山桜のチップでいぶされた薫製を釜から取り出す渡辺さん。優しい木の香りが立ち上る=福島市立子山

 福島市立子山の山里に薫製工房「木香」はある。香りにこだわり、使うチップは山桜のみ。オーナーの渡辺良弘さん(55)が自ら山でチェーンソーを振るっている。「幹の中央の赤い部分だけを使っています」。さまざまな樹木を試したが、山桜の香りが一番だと判断したという。
 渡辺さんが脱サラし、薫製専門店を開いたのは4年前。以前は、釣ったイワナやヤマメを薫製にしていた。「なにせ、冷蔵庫にも入りきらないほどだったので」と笑う。「馬には乗ってみろ、人には接してみろ、食い物は食ってみろ」が信条と渡辺さん。木香には、実にさまざまな種類の商品がある。これまで、薫製にしたのは優に100種を超える。「ヨウカン、まんじゅうだって試しました」

 誰もやらないことをやる

 主力の卵は会津地鶏、豆腐は下郷村から買い付けている。「一通り食べてみて素材は決めています」。全国でも珍しいというのは納豆の薫製。「福島市は納豆の消費量日本一。誰もやっていないことをやらないと、振り向いてくれません」。渡辺さんの行動原理は、飽くなき探求心。試行錯誤を繰り返しながら、第二の人生をまい進する。
 目下の悩みは忙しすぎることだ。薫製作りの講師依頼も後を絶たない。趣味の登山も渓流釣りもままならないとぼやいた。
(写真と文・矢内靖史)
   薫製工房「木香」 
  国道114号沿い。添加物、保存料、着色剤は一切使用していない。問い合わせは024・597・2177。
 
 

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