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かつて、人々の生活と密着し暮らしを支えてきた県内里山。燃料や農業に必要なものを得るために手を入れてきた。変わりつつある現在の里山の風景、森づくり、行事など、人と森のかかわりとともに、そこに息づく生物を紹介する。
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【 36 】 技術講習
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プロがチェーンソー指南
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プロの実践的技術を指導する高橋さん(手前)と里山保全クラブの会員ら=福島市小鳥の森
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福島市小鳥の森のアカマツ林にチェーンソーの軽快なエンジン音が響き渡る。チェーンソーを扱うのはほとんどが初心者だ。小鳥の森を主なフィールドに活動する里山保全クラブでは、昨年から林業のプロの高橋清さん(48)=大熊町=からチェーンソーの扱いなど、プロのノウハウについて講習を受けている。
同クラブでチェーンソーを扱うようになってから既に5年。しかし、「基本的な扱いは知っていても、現場の実践的な技術を知らない。プロから直接教えてもらえる機会は貴重」と代表の高原豊さん。また、会員の一人は、「自己流の部分が多いと危険が伴う。その点、プロは見極めがしっかりしている」と語る。
「森を守る」思いは同じ
双葉地方森林組合に所属する高橋さんは、林業に携わるようになって15年。「日ごろ、当たり前にやっていることも、人に教えることで自分も基本に立ち返ることができる良い機会」と高橋さんは言う。逆に、里山管理を行う市民ボランティアから、学ぶこともあるという。「林業家でも雑木をひとくくりにしたり、植物の名前を知らない人は多い」と勉強を怠らない。「県もりの案内人」やおおくま「ふるさと塾」の自然・木の実部会長も務めている。森を守ろうという思いは、プロもボランティアも変わりはない。
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(写真と文・矢内靖史)
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【 チェーンソー 】
ガソリンエンジンなどの動力により伐木作業を行うのこぎり。現在の主流は3〜4キロ台のもの。
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民友携帯サイト
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