ゴボウの梅煮

 

 洗って輪切りにし、弱火で煮るだけで完成! 1月は梅干し、水だけで「こんなにもジューシーな甘みが引き出せるのか」と驚くゴボウのレシピをご紹介します。アク抜きすら必要ありません。やさしい甘みの1品をおせち料理に加えてみてはいかが?

 ◆材料(目安量)

・ゴボウ.........1袋(1~2本)
・梅干し.........約1/2個
・水.........適量

 ◆作り方

(1)ゴボウは洗って皮をむかずに5センチほどの長さで輪切りにし、鍋に入れる。
(2)(1)に梅干しを種ごと潰さずに入れ、ひたひたになる量の水を加えたらふたをして弱火にかける。
(3)弱火で煮続け、ゴボウが柔らかくなれば完成。
 ※30分じっくり弱火で煮て一晩寝かせ、翌日にもう一度火を入れるなどでも味が染み、ジューシーに仕上がります。石油ストーブの上で半日ほど放置しても良いでしょう。

 *はるか'sメモ*
 ゴボウの甘みを引き出すポイントは、他の調味料を加えず、どんなにゴボウが太くても絶対に縦に切らないこと、皮をむかないことです。食べてみて酸っぱく感じる場合は、梅干しの量が多いので次回から調整してください。

 【 環ごはんコラム 】
 ゴボウを切っておくと黒くなる、ジャガイモやリンゴを切った時に茶色になる...この現象は何でしょう? 変色は食物中の成分が酸化した状態だそうです。仕事柄たくさんの野菜を扱いますが、同じ種類の野菜でも全く変色しないときもあるのです。
 切ってすぐ水にさらさなくとも大丈夫な野菜と、すぐに変色してしまう野菜。私の体験ですが、鮮度と肥料の量が変色と関係しているように感じています。旬の採れたてのものが良いのは皆さんご存じだと思いますが、もう一つ、肥料が少ないものを選ぶのもおすすめです。肥料がなくても植物は育つと自然栽培(無肥料・無農薬)の野菜に出会って知りました。味もとても良く「肥料が少ないほうが体にはいいのかも?」と変色を見るたびに思います。

 Profile【 本田悠さん 】
 環(まる)-自然と伝統の日々ごはん-主宰。福島市出身・在住。野菜が大好きで、自然栽培野菜を扱うレストランや助産院などでの調理スタッフを経て、会津の朝倉玲子氏のアシスタントとしてイタリアの家庭料理を学ぶ。現在、料理教室や料理イベントを中心に活動中。「おいしく楽しく"お達者に"」食から考える自然と健康がテーマ。

2019年1月号・Me&You「ほんだはるかの『環(まる)』ごはん」より