カイン・コー・クァ・ニョイ・ティット(ゴーヤの肉詰めスープ)

 

 ベトナムでも定番の野菜「ゴーヤ」。日本のものとは違ってデコボコが少なく、色も薄いのが特徴です。ビタミンが豊富で体を冷やす食材としてベトナムでも様々な料理に使われるそう。今月は丸ごと1本を使ったスープをご紹介します。食欲が落ちる夏にもしっかりと栄養補給でき、苦みがクセになる一品です。

 ◆材料(2人前)

・ゴーヤ.........1本
・豚ひき肉.........150グラム
・万能ネギ.........6本
 (A)
  春雨(戻した状態で).........10グラム
  キクラゲ(戻した状態で).........グラム
  唐辛子(できれば生のもの).........1本
  ニンニク(お好みで).........1片
  塩、コショウ.........各少々
  ヌクマム.........大さじ1
  鶏ガラスープの素(顆粒).........小さじ2
 (B)
  塩.........小さじ1/3
  コショウ.........少々
  片栗粉.........大さじ1/2

 ◆下準備

 
水で戻した春雨は1~1.5センチ、キクラゲはみじん切りにする。唐辛子、ニンニクも粗みじんに。

 ◆作り方

(1)ゴーヤは半分に切り、縦に1本切り込みを入れて種とワタを取り除く。万能ネギは4本分を小口切りにする。
(2)ボウルに豚肉と(1)のネギ、(A)を入れて粘りが出るまでよく混ぜ、ゴーヤに詰める。中身が出ないよう、残りのネギ2本で縛る。
(3)鍋に水700CCを入れて火にかけ、沸騰したら(2)を入れる。煮立ったら弱火にしてアクを取り、10分ほど煮込む。
(4)ゴーヤがやわらかくなったら水で溶いた(B)を入れてひと煮立ちさせる。
(5)ゴーヤを取り出して人数分に輪切りにして器に盛る。スープを注いだら出来上がり! お好みでライムやレモンを。

【ポイント】

・ゴーヤは色の濃いものほど苦みが強いので、苦手な方はワタを取り除いた後、塩水にさらす。
・ゴーヤを大きいまま調理するのが難しい場合は、輪切りにして肉ダネを詰める方法を。肉ダネは火が通ると縮むため、ゴーヤからぷっくりはみ出るように詰めること。その際、ヌクマムを付けた指で肉ダネ部分をなでると艶が増してゴーヤから外れにくくなる。
・肉ダネが余ったら肉団子にして一緒に煮ても良いし、ワンタンなどにアレンジするのもオススメ。

 Profile【 山田陽一さん 】ベトナムキッチンchaochi(福島市)店主
 現地ベトナムにも出向きメニューを研究。ヘルシーで日本人の口にもなじみやすいよう工夫された料理は、食べやすいのに異国情緒あふれる味。「普段とは違う食の体験を楽しんでいただければ」と、日々奮闘中。

2019年8月号・Me&You「おうちで簡単!ベトナムごはん」より