ティット・コー(豚の角煮)

 

 家庭料理としてポピュラーな「豚の角煮」は、ベトナムのお正月・テト(2020年は1月下旬~)でも食卓に並ぶ人気メニュー。日本の角煮は意外と手間がかかりますが、ベトナム式は先に味を付けてから煮込むため、案外簡単にできるうれしいメニューです。

 ◆材料(2人前)

・豚バラ塊肉.........250~300グラム
 (A)
  玉ネギ(みじん切り).........1/4個
  万能ネギ(みじん切り).........5本
  塩.........少々
  砂糖.........大さじ1
  ヌクマム.........小さじ2
  シナモンスティック(あれば).........1本
 (B)
  砂糖.........小さじ2
  水、サラダ油.........各少々
・りんごジュース.........適量
・ゆで卵(お好みで).........2個
 ※ヌクマムはベトナムの魚醤(ぎょしょう)。ナンプラーでの代用も可能です。

 ◆下準備

 一口大に切った豚肉に(A)をよくもみ込み、30分ほど放置。その間にゆで卵を作る。

 ◆作り方

(1)(B)を入れた鍋を中弱火にかけ、茶色く泡立ってきたら火を止める。
(2)(1)に豚肉を加えて再び火にかける。色が変わってきたら、肉が浸るくらいりんごジュースを注いで煮る。
(3)煮立ったらゆで卵を加え、味を調えながら15~20分ほど中火で煮込む。味が薄ければヌクマムなどで調えて出来上がり。

【ポイント】

・シナモンは八角やクローブといったスパイスに置き換えることも可能ですが、今回は他の用途にも使いやすいシナモンを使用。粉状のものでも構いません。苦手な方は入れなくてもOK。 ※お店では大量に調理するので、ベトナムの大きなサイズのシナモンスティックを使用しています。
・万能ネギはなるべく緑の薄い部分を使う。
・本場ではりんごジュースではなくココナツジュースを使うことも。無ければ水でも構いません。

 Profile【 山田陽一さん 】ベトナムキッチンchaochi(福島市)店主
 現地ベトナムにも出向きメニューを研究。ヘルシーで日本人の口にもなじみやすいよう工夫された料理は、食べやすいのに異国情緒あふれる味。「普段とは違う食の体験を楽しんでいただければ」と、日々奮闘中。

2020年1月号・Me&You「おうちで簡単!ベトナムごはん」より