三五八漬け

 

 地域によっても分量は異なりますが「塩:麹(こうじ):蒸米」の割合が3:5:8だから三五八漬けと呼ぶという説もある、東北を代表する漬けもの。実際には「1:1:1だった」など諸説ありますが、今月はその三五八漬けの素(もと)となる床に挑戦してみましょう。

 【難易度】★★★

 ◆用意するもの(目安量:床のみ)

・塩.........40グラム
・麹.........200グラム
・米.........1合
・保存容器(チャック付きの袋でも可)

 ◆作り方

(1)米を研ぎ、炊く。炊きあがったら60度以下になるまで粗熱をとる。
(2)温かい内に麹を混ぜ、蓋をして半日放置する。 ※炊飯器の場合も、炊きあがったらごはんを一混ぜして熱い蒸気を逃がしてから麹を混ぜる。表面をならし、蓋をして8時間ほど予熱で放置。保温は切ること。
(3)上記の時間放置したら塩を混ぜ合わせ、1日~1週間ほどキレイな保存容器でなじませたら床の完成。

 ◆ポイント

・出来た床は冷蔵、冷凍で保存可能。冷凍の場合は少量ずつ取り出せるよう、保存容器や袋の中でタネを適当な大きさに区切っておくと便利。
・野菜を漬ける際は作った床全てを使わずに、野菜全体に絡む程度で大丈夫。
・キュウリなら半日~一晩、根菜なども1日くらいで漬かる。
・食べる際は周りについている麹ごと食べてもOK!
・味が薄くなったときや水分が多くなったときは、調整しながら残りの床を足す。
・肉や、イカや魚といった魚介を漬けるのもオススメ。その場合は1回ごとに床を廃棄。
・最近は手作りキットもあるが、塩や米などの材料にこだわれるのは自家製のみ!

 Profile【 本田悠さん 】
 環(まる)-自然と伝統の日々ごはん-主宰。福島市出身・在住。野菜が大好きで、自然栽培野菜を扱うレストランや助産院などでの調理スタッフを経て、会津の朝倉玲子氏のアシスタントとしてイタリアの家庭料理を学ぶ。現在、料理教室や料理イベントを中心に活動中。「おいしく楽しく"お達者に"」食から考える自然と健康がテーマ。

2020年2月号・Me&You「食卓の手仕事12ヶ月」より