ふくしま美酒探訪

 全国新酒鑑評会で全国最多の24銘柄が金賞に輝き、3年連続で日本一の座に就いた2015年の福島県酒造界。空前の和食ブームとなった海外でも、国際コンクールで高い評価を得るなど、福島県の日本酒の質の高さがあらためて示された。「酒どころふくしま」の蔵元は、福島県復興の先頭を走るように元気がいい。県内各地でその土地の風土に育まれてきた各蔵元は近年、生き残りを懸けて新たなブランドづくりと競争力アップに励んでいる。伝統の味に磨きを掛ける蔵元もあれば、多彩な銘柄でファン層の拡大を狙う蔵元もある。それぞれの酒造蔵を訪ね、豊かな味わいと香りで心地よい酔いへといざなう福島県産美酒の魅力を探る。

しんじょう・いのきち 会津若松市出身。慶大法学部卒。修業を経て1979(昭和54)年に実家に戻り、94年から末廣酒造社長。猪之吉の名を代々襲名している。7代目。2010年から県酒造組合会長。

【 番外編 】県酒造組合会長・新城猪之吉さん 県産で真の日本一へ

 全国新酒鑑評会での金賞受賞数日本一を4年連続で達成している本県は県産清酒のさらなる躍進とブランド力・・・[続きを読む]