ふくしま美酒探訪

 全国新酒鑑評会で全国最多の24銘柄が金賞に輝き、3年連続で日本一の座に就いた2015年の福島県酒造界。空前の和食ブームとなった海外でも、国際コンクールで高い評価を得るなど、福島県の日本酒の質の高さがあらためて示された。「酒どころふくしま」の蔵元は、福島県復興の先頭を走るように元気がいい。県内各地でその土地の風土に育まれてきた各蔵元は近年、生き残りを懸けて新たなブランドづくりと競争力アップに励んでいる。伝統の味に磨きを掛ける蔵元もあれば、多彩な銘柄でファン層の拡大を狙う蔵元もある。それぞれの酒造蔵を訪ね、豊かな味わいと香りで心地よい酔いへといざなう福島県産美酒の魅力を探る。

「袋づり」で大吟醸を搾る作業。昔ながらの手仕込みで、もろみを袋につるして滴るしずくだけを集める=福島市・金水晶酒造店

【 金水晶酒造店 】 昔ながらの手仕込み<福島市>

 福島市唯一の蔵元として、地元産の原料米と、昔ながらの手仕込みにこだわった地域密着型の酒造りに取り組・・・[続きを読む]