純米酒「復興」発売 飯舘再生への願い込め命名、村産米使用

 
限定販売している純米酒「復興」

 飯舘村佐須地区の住民らが、同地区で栽培した酒米で仕込んだ純米酒を完成させた。地域の再生への願いを込めて「復興」と命名し、同村の「いいたて村の道の駅までい館」などで販売を始めた。生産者の一人で同地区行政区長の菅野宗夫さんは「一歩ずつでも前を向いて進んでいる姿を見せていきたい」と力を込める。

 菅野さんは昨年、オリジナルの日本酒を500本限定で生産。今回は、同地区の住民らが仲間に加わり、地域の復興に貢献しようと日本酒造りに取り組んだ。昨年秋に40アールの田んぼから酒米を収穫し、喜多方市の大和川酒造店に仕込みを依頼。1500本を限定で販売している。

 菅野さんによると、味は辛口でシャキッとした飲み口。ラベルの背景には同地区の虎捕山を用いており、「飯舘の景色を感じてもらいながら飲んでほしい」と笑顔を見せる。同地区ではひまわり油の商品化など営農再開に向けた取り組みが進められており「日本酒が起爆剤になれば」と期待する。「(原発事故で)分断された住民の気持ちがまた一つになり、復興に向かってチャレンジを続けたい」と菅野さん。今年も順調に生育する酒米を見つめ、古里の再生へ思いを新たにした。

 「復興」は720ミリリットルで、1296円(税込み)。までい館や村内のコンビニエンスストアで販売している。今後は、都内でも販売するという。