高野山の沢水、大吟醸に 二本松・大七酒造「注水の儀」

 
大七酒造で行われた注水の儀の儀式

 大七酒造は17日、二本松市の同社酒蔵で、二本松藩主丹羽家を通じて縁のある高野山奥之院からくんだ沢水を酒の仕込み水に加える「注水の儀」を行った。

 高野山は、弘法大師(空海)が816(弘仁7)年に開山したとされる。2015(平成27)年に行われた開創1200年記念大法会では、大七酒造が記念の日本酒を醸造するよう依頼された。同社は、記念酒の醸造を機に、注水の儀を絶やさず続けている。

 同日は高野山別格本山三宝院の飛鷹全法副住職が同社を訪れ、儀式を行った。

 飛鷹副住職による祈祷(きとう)の後、同社の杜氏(とうじ)の手で純米大吟醸の仕込み水に少量の沢水が加えられた。

 これまで同様に仕込まれた日本酒は熟成の後、生純米大吟醸雫原酒「玉依御前・亀鏡」として高野山の儀式に使われ、販売もされている。